2月某日、東京。
下北沢をぶらぶらしたあの日の夜。
彼、チョイスのしあわせのご飯。
朝出かける前に、
「ここ気になってたから、夜行こう」と
提案してくれたお店に行くことにした。
買い物から夜ご飯まで
予定通りに1日を過ごせた穏やかな日。
混んだらいやだねと、
駆け足でお店にやってきた。
開店と同時についたため、
まだ人気はなく、1番乗り。
個人経営のお店でありがちな
お客さんがいないとソワソワする
あの感覚に駆られながら、
そっと、ドアを開けた。
静かな女性の店主さんから
「こんばんは」と挨拶をしてもらい
会釈をしながら席につく。
入って早々、黒板に書かれた
“苺のイートンメス”という文字をみつけ、
早くもこのお店は
“分かっている”と確信した。
料理を待つ間、
小瓶のビールを2人でシェアした。
食欲を加速させるために
食前に飲むことはよくあるのだけれど。
なんだかこの日は、とてもよかった。
喉が渇いていたわけでも、
お酒を飲みたかったわけでもなかったものの
グラスに注いだビールが妙に美味しくて。
缶ビールの方が手軽なのに、
瓶ビールのほうが飲みたくなる。
この感覚はなんなのだろうね。
この先、彼と、はたまた誰かと
結婚するかはわからない。
子供を授かるのかそうでないかも。
でも、晩酌用として小瓶のビールを
冷蔵庫にストックしようと、
小さなゆめができた。
そんなことを思っていると
少しずつ料理が届きはじめた。
まずはオマール海老と何かのスープ。
これがこっくりしていて、
濃厚でとても美味しかった。
ご飯も去ることながら、
器も全部全部たまらなく..。
「このほうが食べやすいでしょ」と
スープやらパスタやらを店主さんが
予め器を分けて持ってきてくれたりする
その心意気もあたたかかった。
若かりし頃、酔いに酔って
自身が地球の地軸となった日以来、
どうもだめになってしまったワイン。
匂いでNGだったのに、
この日はスパークリングも
なんと飲めてしまって。
日々美味しいご飯で甘やかしてきた
わたしの味蕾ちゃんがついに、
あの日を許してくれたのかもしれない..笑
そして、満腹でありながらも
諦めきれなかったこの子も注文。
(ここはクリームに
ホワイトチョコを入れていて、
とっても罪深い味だった...幸.....)
一緒に飲んだ
“ラプサンスーチョン”という
不思議なお茶からも伝わるであろう
店主さんのセンスに胸打たれた
(松の薪を燻したお茶とな)。
「アウンサンスーチーみたいな
名前だね(あはは)」
なんて、陽気にわらいながら
過ごしたほくほくナイトであったわけです。
学びと発見。しあわせだよ。
zero .
穏やかな記録 。
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